家庭教育コラム No.18
No.18 あのね、けいこ先生! vol.10「やる気スイッチはどこにあるの?」
お悩み相談の内容
受験生なのに勉強しないんです。やる気スイッチはどこにあるのでしょうか。
けいこ先生より
いやー、これは困りましたね。やる気スイッチって、一体どこにあるんでしょうね。
「やる気スイッチのようなもの」が実際にあるとして、そのスイッチを入れる、あるいはスイッチが入る瞬間は、本人にしかわからない(あるいは、本人にもわからない)のかもしれませんね。
以下、一生懸命、絞り出してみました。
・やる気スイッチが入らない理由を一緒に考えて、もし理由が(なんとなくでも)判明したら、その対策を一緒に考える。
場合によっては、保護者自身の体験談を伝える。
―例えば、受験や受験勉強の意味や意義があまり実感できていない?
今から取り組んでも遅い、あるいは、取り組むのはまだ早いと思っている?
勉強の仕方がわからない?勉強をしても成績が上がらないからしたくないと思っている?
・受験勉強の「妨げ」になっているものを遠ざける。
遠ざける方法は一緒に話し合い、最終的にはお子さん自身が決める。
―「妨げ」として、ゲーム、スマホ、タブレット等が思い浮かびますが、お子さんによって異なると思います。
遠ざけるルールを保護者が独断で決めることは、避けた方がよいように思います。
・敢えて「報酬」を設定する。
―短期的な報酬(例えば、今週○○することを達成したら…)と
長期的な報酬(例えば、◇か月後の△△テストで□点だったら…)があると思います。
ただ、どういう「報酬」を設定するのかが、大変大変難しいところです…。
それぞれのご家庭の身の丈に合った「報酬」とはどのようなものなのか、
お子さんと一緒に、あるいは他の家族も一緒に、話し合ってみてください。
・保護者も一緒に勉強する。
―保護者も、自身が興味のあることについて、一緒に勉強するというのはいかがでしょうか。
いっそ何か資格を取得するとか?
・敢えて黙って見守る。
―実は、保護者の見えないところで、受験勉強に取り組んでいるのかも…。
全てのお子さまと保護者の皆さまが、毎日を幸せに過ごせますように、心から願っています。
金沢大学人間社会研究域学校教育系 教授 滝口 圭子(たきぐち けいこ)氏
発達心理学を専門とし、子どもの発達を踏まえた保育、教育を研究。
自身も現在、小学生と中学生の3児の母として子育て奮闘中。