家庭教育コラム No.16
No.16 あのね、けいこ先生! vol.8「2020年5月の今、お伝えできること」
外出自粛により、子どもと過ごす時間が増えたご家庭も多いのではないでしょうか。親子の時間、イイ感じのときもあればモヤモヤを抱えるときも…。今回は、そんな気持ちに寄り添ったけいこ先生からのメッセージをお届けします。
けいこ先生より
「非日常」が「日常」にじわじわと浸透していくような日々ですが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。ご家庭でお子さんと一緒に過ごしておられる方、お子さんと一緒に過ごすことが叶わず勤務を続けておられる方等々、皆さまそれぞれの日々を過ごしておられることと思います。皆さま、本当にお疲れ様です。
私がお伝えできることはたった一つです。「どうぞ無理をなさらないでください」。テレビやネット等で流れる「ステキな家庭での過ごし方」を実践してみたとして、うまくはまればラッキー!ですし、思った通りに進まなくとも当たり前。家族の誰も、もちろんご自身も思い詰めない、追い詰めない日々を守りたいと思います。
一つだけお願いできるとするならば、今、世界で、日本で、私たちの周りで起こっていることを、どうぞ覚えておいてください。テレビやネット等を通してではなく、皆さまの「こころ」と「からだ」を通して感じ、考えたことを、どうぞ胸に刻んでおいてください。そして、もしも可能であれば、皆さまのお子さん自身が、今、自分の「こころ」と「からだ」を通して何を感じ、考えているのかについて、少しだけ知ろうとしてみてください。さらには、皆さまのお子さんのみならず、周囲のお子さんにも思いをはせてみていただけるとするならば、どんなにありがたいことでしょう。
明日は必ず来ます。かけがえのない今日一日を、後にも先にもないたった一回の一日として生きること。全てのお子さまと保護者の皆さまが、毎日を幸せに過ごせますように、心から願っています。
金沢大学人間社会研究域学校教育系 教授 滝口 圭子(たきぐち けいこ)氏
発達心理学を専門とし、子どもの発達を踏まえた保育、教育を研究。
自身も現在、小学生と中学生の3児の母として子育て奮闘中。