家庭教育コラム No.21

No.21 あのね、けいこ先生! vol.13「子守りにスマホ動画を使ってるけど、依存症など影響が心配。」

次回は8月27日掲載(予定)

お悩み相談の内容

平日は父親不在なので、私が家事をしている間、娘の相手(子守り)をスマホ動画に頼ってしまいます。依存症など影響が心配です。

けいこ先生より

平日だけとはいえ、お1人での子育て、本当にお疲れ様です。一心不乱に猛烈な速さで家事をこなす必要がある場合(特に夕方)、その間の子どもの過ごし方は、本当に悩ましいし難しい話題です。
「依存症などが心配」とのことですが、「絶対に依存症になる」とは限りませんので(もちろん、「依存症になる」可能性もあります)、少しだけ肩の力を抜いていただいてもよいのかなと思います。
とはいえ、「自宅ではずっとスマホ」というのも少し時間が長いようにも思いますので、「食事の準備の間」とか「食事の後片付けの間」など、どこかの時間帯は「思いっきりスマホに頼る時間」と割り切って、それ以外は何らかの工夫や手立てができるとよいのかもしれません。
ただ、1点だけ気をつけてください。「就寝前」は、大人も子どもも、あまりスマホに触れない方がよいようです。十分に眠れなくなる可能性があるようですので。

さて、スマホ以外の工夫ですが
・スマホ以外のものを用意する
 ― お子さんの好きな遊びは何でしょうか?積み木、ブロック、人形、ままごと、お絵かき、絵本、パズル、折り紙など、
 どうぞ「散らかり放題でもOK!」という気持ちで
・テレビやビデオを活用する

 ― いいような悪いような…ただ、保護者も一緒にちらっと見ながらお子さんと会話をすることもできますし、
 「ここで終わり」という「区切り」をつけやすいようにも思いますね
・一緒に作業をする
 ― これはかなり難しいこと、私なりに承知しています…なのですが、一応提案いたしますね、
 お子さんの年齢や手指の運動の発達にもよりますが、豆腐や野菜や海苔などを手でちぎったり道具でつぶしたりする、
 野菜や果物の皮をピーラーでむく、一緒に布団を敷くなど

全てのお子さまと保護者の皆さまが、毎日を幸せに過ごせますように、心から願っています。

けいこ先生

金沢大学人間社会研究域学校教育系 教授 滝口 圭子(たきぐち けいこ)氏
発達心理学を専門とし、子どもの発達を踏まえた保育、教育を研究。
自身も現在、小学生と中学生と高校生の3児の母として子育て奮闘中。